手帖の切れ端

舞台作品の備忘録です.ライブ配信の視聴がメインですが,稀に劇場にも足を運びます.

OSK日本歌劇団 ミュージカル「ドラキュラ」2025年2月

 OSK日本歌劇団 ミュージカル「ドラキュラ」のライブ配信を視聴した.

 「ドラキュラ」は特定の人物を指す固有名詞で,本作は「吸血鬼ドラキュラ」の物語通りでなく,主人公にもヴラドという名前があるのだから,「吸血鬼」か吸血鬼全般を指す「ヴァンパイア」をタイトルにした方が良かったのでは?と思わんでもない.既に,一般的には「吸血鬼=ドラキュラ」という認識になっているとしても.

 公式ホームページを見る限り,役名がついている役者は椿りょう(ヴラド)・唯城ありす(ミーナ)・白藤麗華(ガブリエル)・壱弥ゆう(ジョン)の4人だけだが,メアリー・ニコルズなど行方不明になった人々として他の役者も演じているし,ヴラド,ミーナ,ガブリエルはもう1役ずつ演じている(1人2役).その役名と演者名もどこかに書いておいてほしかった.会場で販売されているプログラムには記載があるかもしれんが.

 話の中盤辺りで,ミーナが婚約者のジョンを振って,会って間もないヴラドとくっつくのでは?と不安になったが流石にそうはならず安心した.結局,ミーナはエリザベートの生まれ変わりだったのか?ヒーローとヒロインが恋仲とは言わないまでも惹かれ合う理由として,前世で恋仲だったというのはファンタジーでは割と説得力を持つと思った.単に相手の外見や内面が好みという理由であれば,観客の好みとずれていた場合にヒーローとヒロインを冷めた目で見がちだが(少なくとも私は),前世の関係性を持って来られると2人はそうなる運命と観客側も納得せざるを得ない.

 ところで,ガブリエルとは単純に大天使ガブリエルのことで,黒衣の女性や少年は大天使が姿を変えているだけなのか.最後の最後に正体が明かされるまでは,ガブリエルとは何者なのかという疑問がずっと頭にあった.その割には,正体を知っても驚きはなかった.

 OSK日本歌劇団の娘役はベテランから順に顔と名前が一致し始めてきた.白藤麗華の佇まいに安心感を覚え,唯城ありすには画面越しに釘付けになる.男役はまだ名前が分からない人が多いが,ヴラドに殺された男性役が高身長(もしくは顔が小さく脚が長い)で印象的だった.

 装置はシンプルだったが,墓石のような石の装置が移動し,行方不明者の姿を隠す演出は印象に残った.衣装は娘役の赤と黒のドレスとポスターにも載っているガブリエルの黒っぽいドレスが好み.ミュージカルの本編が終わると,フィナーレで,出演者がレビューの時のような衣装に着替えて踊り,ヴラドとミーナによるデュエットダンスがあって,最後に出演者全員集合しさくらパラソルを持って歌と踊り.

 

<大阪公演>

【公演日時】2025年2月13日(木)14:00/18:00、14日(金)14:00/18:00、15日(土)12:00/16:00、16日(日)11:00/15:00(全8回)

第一幕 40分,休憩 25分,第二幕 65分

【劇場】近鉄アート館

【出演者】椿りょう(ヴラド)・唯城ありす(ミーナ)・白藤麗華(ガブリエル)・壱弥ゆう(ジョン)・蘭ちさと・純果こころ・璃音あかり・真織ひな・美丘さくら・碧輝来・凰寿旭・ひより芽依・鼓珀響

(公式ホームページより引用)

www.osk-revue.com

2017年公演「ドラキュラ」

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